🚪 侵入リスクを徹底排除!ドア枠を強化する「ガードプレート」の防犯効果と選び方
ご自宅の防犯対策において、玄関ドアの鍵(シリンダー)や補助錠にこだわる方は多いですが、実は空き巣が狙う盲点となるのが、ドアとドア枠(扉枠)の隙間です。
特に古いドアやアパート・マンションのドアは、**「こじ破り」や「バールによる破壊」**といった手荒な手段に弱く、ドア枠が歪むことで錠前が簡単に外されてしまうリスクがあります。
このようなドア枠の強度不足という弱点を根本から解消し、侵入被害を未然に防ぐために有効なのが、**「ガードプレート(ドア枠補強プレート)」**の設置です。
この記事では、ガードプレートがどのように防犯性を高めるのか、その具体的な効果や、ご自宅のドアタイプに合わせた選び方、設置する際の注意点について詳しく解説します。
🛡️ ガードプレートとは?防犯効果の仕組み
ガードプレートとは、ドアとドア枠の間に設置されている錠前(デッドボルト)が受け止められる受け座(ストライク)周辺を、金属製のプレートで覆い、補強する防犯金物です。
1. 「こじ破り」からの防御(破壊行為の防止)
ガードプレートの最大の目的は、物理的な破壊行為に対する耐性を高めることです。
受け座周辺の補強:錠前が収まる受け座部分の木製ドア枠や薄い金属製ドア枠は、バールなどの工具で力を加えられると、すぐに破損したり歪んだりします。ガードプレートは、この受け座周辺を強固な金属で覆い固定するため、工具によるテコの原理を使った**「こじ破り(バール攻撃)」を防ぎます。**
デッドボルトの保護:プレートは、ドアが閉まった際にドア枠と一体化し、錠前から飛び出す**デッドボルト(かんぬき)**が外部から露出するのを防ぎます。これにより、ドリルや特殊な工具でデッドボルトを切断されるリスクも軽減されます。
2. 「隙間隠し」による不正解錠の阻止
ガードプレートを設置すると、ドアとドア枠の間にできるわずかな隙間(クリアランス)が覆い隠されます。
工具の侵入防止:この隙間は、サムターン回しと呼ばれる不正解錠の手口で使われる工具(針金や特殊なフック)を差し込む経路となります。ガードプレートが隙間を塞ぐことで、工具の侵入を防ぎ、サムターンの操作を不可能にします。
物理的なバリア:隙間からクレジットカードのような薄いものを差し込んで、簡易的な錠前(ラッチ)を操作する**「ピッキング以外の解錠」**も阻止します。
🚪 ドアタイプ別!ガードプレートの選び方
ガードプレートには、ドアの種類や錠前の種類に合わせて、いくつかのタイプがあります。自宅のドアに合ったものを選ぶことが重要です。
| プレートのタイプ | 目的とするドアの状態 | 特徴とメリット |
| サムターンガード一体型 | ドアとドア枠の隙間からの不正解錠対策を重視する場合。 | プレートが錠前の受け座周辺だけでなく、サムターン(内鍵)側の隙間もカバーするように設計されている。 |
| 本締錠用(デッドボルト用) | 錠前の強度とこじ破り対策を重視する場合。 | デッドボルトが収まる穴の周囲を重点的に補強するタイプ。ドア枠の歪みを防ぐ強力な補強が可能。 |
| 戸厚調整用 | ドアとドア枠の隙間が広すぎる場合(特に古い建物)。 | 厚みがあり、設置することで隙間自体を狭めることができる。隙間が広いと不正解錠のリスクが高まるため有効。 |
| 両面ガードプレート | ドアとドア枠の両方を補強したい場合。 | ドア側とドア枠側の両方にプレートを取り付け、錠前を両方から保護する。最高レベルの防御力を実現。 |
⚠️ 注意点: 設置前に、必ずドアとドア枠の隙間、錠前の種類、そしてプレートのサイズや厚みが適合するかを確認してください。不適合な場合は、ドアの開閉に支障をきたすことがあります。
🛠️ ガードプレートの設置とさらなる防犯対策
ガードプレートは比較的にDIYでの設置も可能ですが、失敗するとドアの閉まりが悪くなるため、不安な場合は専門業者に依頼することをおすすめします。
1. 設置時の重要なポイント
ネジの強化:ガードプレートを固定するネジは、できるだけ長く、下地(ドア枠の内部構造)までしっかり届くものを選びましょう。これにより、プレートとドア枠を強固に一体化させることができます。
水平の維持:プレートが歪んで取り付くと、デッドボルトの動きが妨げられ、施錠・解錠がしづらくなるため、正確に水平に取り付けることが重要です。
2. 相乗効果を生む他の防犯対策
ガードプレートによるドア枠強化は非常に有効ですが、他の対策と組み合わせることでさらに防犯効果を高めることができます。
補助錠の設置:ドア枠を補強しても、錠前が一つでは心許ない場合があります。ワンドア・ツーロックの原則に基づき、メインの鍵とは別に補助錠を設置しましょう。
鍵自体のグレードアップ:シリンダー自体がピッキングに強いディンプルキーであるか確認しましょう。ドア枠が強くても、鍵自体が脆弱だと意味がありません。
サムターンカバーの活用:ガードプレートと併用して、ドア内側のサムターン(内鍵)にカバーを取り付けることで、万が一のサムターン回し対策をさらに強化できます。
ガードプレートは、空き巣の侵入手口で最も多い**「破壊行為」と「隙間からの不正解錠」の両方に対応できる、非常にコストパフォーマンスの高い防犯対策です。安心できる生活のために、この「見落とされがちなドア枠の弱点」**を徹底的に強化しましょう。